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Gizmag というサイトで Lightning LS-218 の試乗記事を見付けた。 1ヵ月以上前のもので、最近やっと気付いた。 試乗したのは Loz Blain という人物。 以下のとおり記事を訳してみた。 昨年5月、この “真に怖いほど速い” LS-218 を取り上げたて書いたときには、”真っ先に テストするならどのバイクを選ぶのかと言えば、LS-218 がリストのトップにある” と締めくくった。 そして今日、17時間も掛けて地球を半周してやっと Lightning 乗ることが出来た。そして 馬鹿みたいに再びこのバイクに魅了された。Zero SR の3倍のパワー、プラス70%のトルク、正に 途方もないバイクであり、増殖しつつある電動バイクにおいて、LS-218 はキングである。環境的 に優れているという意味だけでなく、最良の内燃機関バイクに対向できるように設計されて いる。このバイクに乗ることは、私のバイク人生の中でも飛び抜けた経験の1つとなった。 写真の人物は、Lightning の CEO であり創設者である Richard Hatfield 氏。 乗ることになるのだ。しかもこれは購入可能なあらゆる内燃機関バイクを現実に打ち負かす ほどのパフォーマンスを備えている。200hpという数値は滑稽なくらい凄いが、一方で現行の スーパーバイクでも同程度の数値を持っている。がしかし、電動バイクはトルクの山を作り出している。それは、購入可能なパンチのあるどんなスーパーバイクに比べても70%上乗せした山である。 LS-218 はほぼ静止状態から168ftlb(228Nm)を絞り出す。 空力抵抗を抑えるフェアリングを付け、後輪には小さなスプロケットを用いることで、Bonneville Salt Ftats で218mph(351km/h)というスピードを記録した。これは世界の市販バイク中で 最速だ。政府を怒らせないためにバイクメーカーが紳士協定的に最高速を180mph(291km/h)に 抑えていることは考慮する必要があるが、2013年の Pikes Peak という内燃機関バイクが 先行しているフィールドに、2013年に LS-218 が出場し他車に20秒以上の差をつけて打ち 負かした事実は変わらない。レースにおいて相当な刺激となったことは間違いない。 このサイトを頻繁に読んでいるリーダーなら私がかなりの電動バイクファンであることはご存じだろう。今回私が乗る LS-218 は全ての電動バイクのなかの親分なのだ。Zero SR にでさえ感心させられたのだから、その3倍のパワーとプラス70%のトルクを備える Lightning が何をもたらしてくれるのか? 17時間のフライト移動はとるに足らない。こんなときはムハンマドだって動く。 Lightning は小さい。わずか10人ほどの授業員が働き、San Carlos のファクトリースペースは、 Elon Musk が Tesla をスタートさせた場所から数ブロックの所にある。Lightning の CEO Richard Hatfield は細かいことまで自分で指示するタイプで、ビジネスおよび製造、それに レース活動も同じその場所で行っている。日曜日の午後に夫婦で私のために時間を割き施設を 見せてくれること、インタビューを受け入れてくれたこと、そして何より LS-218 のキーを渡してくれたことを非常にうれしく感じた。 実物の LS-218 は写真よりもずっといい。このバイクの意匠デザインを行ったのは、自身でも バイクでデザインを手掛ける意匠デザイン評論家の Glynn Kerr で、シリアルの刻印も無い完全に まっさらなこのバイクを眺めることはファンタスティックだ。かっこいい。 ハンドメイドのカーボンファイバーボディーはメタリックなブルーとシルバーでチラチラと輝き、8個のプロジェクターヘッド ライトから、平らなタンク、ビジネスライクな Corbin シートを経由してテールまで滑らかなラインを成して いる。シート後部には大きな段差があり(それがスロットルグリップをひねったときにどうなるかを 視覚的に想起させる)、ノーズコーンと三又クランプから、巨大なリアスプロケットといったあらゆる所に Lightning ロゴ がちりばめられている。 向けのセッティングになっている。テストデータのロギング機能と、電圧、電流、回転数といったデータが 混在する様は少々異質だ。変速が無いのにタコがあるというのも風変りさを演出する要素の 1つだ。おそらく100mphに達したときに、このバイクのトップスピードである218mphまで まだ半分なのか、と気付かせるくらいの役目しか果たさないだろう。 安全への配慮として、キルスイッチは2つある。1つは左のバーにあり、バイクをパワーオンできる。 あとの1つは右手のスロットル部にある。 ちょっと分かりづらいだろうが、左右にある。バイクは静かにそしてぎらぎらと光ながら目立っている。 私がバイクにまたがるのを見た Hatfiled が、このデモバイクのステアリング角がレースのために極端に 狭めてあること、スロットルを閉じるとどんな速度のときにも強力な回生ブレーキが掛かることを 注意してくれた。 市販向けバイクのステアリング可動範囲はずっと広くなり、マッピングは購入者が 選択できるので極低速の扱いは容易になるとのことだが、このバイクはレース仕様だ。 彼の言ったことは本当だった。駐車場で、最初のUターンと、その後にも、転倒まで1インチにも 満たない場面があった。ちょっと止まろうとすると回生ブレーキが驚きと共に襲ってきた。 思い出したが、ゴージャスなバイクが地面まで数インチというところで耐えていると、Richard が飛んできて助けてくれたのだ。 走り出すと LS-218 はクリームのように滑らかで思いどおりのライディングが可能となる。電気の 絶対的な強みの1つは、スロットル操作に対する完璧なマッピングで、パワーの出方に切れ目や突変が 全く無い。内燃機関のように動力系にスナッチが起きたり力が噴出するようなことはない。 どんなときでも望むとおりの力を得ることが出来る。スロットルを聖人のように理性的に操作 すれば Lightning は完璧に洗練されたバイクのようだ。膨大かつ素晴らしいなパワー、かわいいヤツだ。 もちろん、私は聖人でも理性的な人間である必要はない。最もワイルドなバイクに乗るために ここへ来たのだ。出発する前に、Hatfield から一言。「我々は、テスターが走った後に走行 データを吸い上げて見るんだ。極たまに、スロットルをどれだけ長く開けてられるか試している ライダーが居るということを知ってる。」私は、「Alice レストランからスカイラインまでを思いっきり 走ってくるだけだから。」と答えた。 LS-218 はシングルスピードでクラッチレス、ディレクトドライブだ。即ち常にトップギアということ。停止状態 からの出足は小気味良い。ただし Aprilia RSV4 Factory APRC にフルスロットルを与えてローンチ・ コントロールが効いたときに感じる恐怖のようなものは無い。もしも例えば180mphを超える 速度を出すつもりが無いなら、ドライブスプロケットを交換してギア比を変更し、10~15%加速を 向上させることも出来るだろう。 ドライブをもたらしてくれることを保証する。視界がぼやけ、LS-218 が自分を地平線に 向けて投げつける。 ハンドルに必死にすがみつき、目玉が奥へ引っ張られることを感じる。最初の2,3のコーナーでは 息が乱れ心臓が胸を打ち付けた。その加速は正にアンビリーバブル。これまでオープンクラス・スーパー バイクでスロットルを開けたことがあるが、こんな凄い加速を経験したことはない。絶対に。 Richard が言わんとしたことが分かった。スロットル全開を1秒以上キープすることなんて出来 ない。それを試せるような直線がどこにも無い。どれだけ猛烈に速度が上がっているのか 頭がついていけない。いくら目を大きく開けても、自分に向かって押し寄せてくる景色の 断片をもれなくとらえることなんて出来ない。ある時、自分が次のコーナーの頂点に居ること、 かろうじてバイクを支配していることに気付いた。それは、ひとえに素晴らしい Brembo ブレーキと Race Tech サスペンションのおかげだ。 とてつもないパワーを解き放ったときに Lightning は甲高い声を発し、その音は100mphを えて風が猛攻撃しているときにも容易に耳に届くが、そうでないときは極めて静かだ。 バイクを停めるまで、アドレナリンは正にピークだった。Richard はニッと笑いながらこう言った。 「このバイクは人間の本性を引き出そうとする。悪魔が肩の上に乗って絶えずもっとスロットルを 開けろと声を掛けてくる。」私は同類の言葉で答えるしかなかった。 LS-218 に乗ったレーサーの報告によると、装備重量495lb(225kg)に似合あわず、はるかに 軽く そして素早く方向転換できるとのこと。電気式動力系の場合、車体を反対側へ倒そうとする ときの抵抗となるジャイロとなるイナーシャがはるかに小さいからだ。10,000rpmで回転するクランク やフライホイールのジャイロ効果、ピストンやクラッチといった部品の重さを考えてみるといい。そういった ものが一切無いのだ。よろこんで言おう。その違いがはっきり分かるということを。更に 直に言えば、コーナーではかなり速度を落としていたこともあり、テスト走行を通して車体を30° 以上リーンさせるようなことはしていないはずだ。もちろん、前記したとおり立ちゴケしそうに なったときを別だが。このバイクのコーナリング性を正しく経験するなら、加速についていける ように2,3日掛けて頭を調整する必要がある。そのときは、レーサーの言葉を使わなければならないだろう。 他のどんなスポーツバイクで Lightning のパフォーマンスに打ち勝とうとしても、その表面にかすり 傷を負わせる程度だ。Richard によると、このバイクに乗って Le Mans に出走した Moto GP ライダー Miguel Duhamei が、それまでのバイク経験の中で一番の加速だったと話した そうだ。 「内燃機関のバイクでは出来なくて電動バイクな出来ることが、自分で燃料補給することだ。」 Hatfield はそう話す。「我々にはバンを改造したトランスポーターがあって、それはソーラーパネルを3枚 備えていて、停止するとそれをスライドさせて広げることが出来る。そしてバッテリーに電気を 当然、Lightning は文句のつけようがないグリーン証明書を持っているがそれで全てでは ない。内燃機関が現状の最大出力210psに達するまでに100年以上を要した。そこに至る までに費やされたお金、希少な物質、独創的な発想、魂、そしてガソリンを想像してみよう。 更にそれは増加する一方だ。LS-218 は、Lightning の最初の製品だが、デビューした時点で 燃機関の先頭に立った。内燃機関バイクの場合、進歩に遅れないために強制給気といった より複雑なものを使い始めた。 電動バイクは、きっと夢にも思わないようなパフォーマンスレベルに達し、優れた効率、スロットル操作に 対する完璧なレスポンス、機械的にシンプルな構造は耐久性をもたらす。私の目にははっきりと そう映る。LS-218 にフルスロットルを与えたときのアドレナリンファクターはきっとチャートをはみ出してし まう。このバイクに匹敵する加速を備えた忠実な内燃機関バイクを私は想像できない。 Hatfield の最大の夢は、日曜日朝、Alice レストランの前に Lightning のバイクが3,4台並んで 停まっていることだ。もちろん今の課題はバッテリーのレンジと価格、それから充電インフラだ。 仮にインフラがそこにあれば、今のバッテリーレンジはさほど問題ではないだろう。LS-218 は12、 15、20kWh のバッテリーパックから選ぶことが出来る。それぞれ、120マイル、150マイル、180マイル を走行できる。直流急速充電器を使った場合の充電時間はおよそ30分だ。2時間ばかり 走った後に30分の休憩に感謝しないライダーはそう多くはいない。 「もしも Tesla が我々の味方になってくれればもっと早くなるんだが・・・」Hatfileld は 話す。 「Tesla は、130,000wats の充電ネットワークを独自にもっていて、それを上手く使って充電 すれば、10分で80%まで充電出来るだろう。まるで聖杯だ。必要な技術は既にそこに ある。我々はそれで急速に充電することが出来る。後はネットワークをつくることさえでき れば。」 「Lightning は J1772 を使える。それを SAE AC/DC プラグ、あるいは CHAdeMO プラグ と組み合わせることが出来る。問題は CHAdeMO が巨大で高価だっていうことだ。我々の バイクで使用可能だ。しかしとにかく高くて大きい。Tesla はバイクにもちょうどよくて素晴 らしくかわいいプラグを持っている。それが利用できれば、カナダと国境からメキシコ国境、サンフラン シスコ、あるいはニューヨークまで走ることが出来る。」 「Tesla は特許を公開した。でもその特許では、充電のアルゴリズム、つまりバイクと充電装置と の間の情報交換をどうやっているのかを教えてくれない。我々は Tesla のプラグを入手して そこから技術を読み出すことも出来る。でもそしたからといって、充電器を使える権利が 手に入る訳じゃない。そう、必要なのは、我々と充電器ネットワークを共有することを Tesla に 納得させること、それから公的資金でネットワークを広げていていくことだ。それが、他のどんな ことよりも最後の問題を解決してくれる。」 インフラを造ろう。いとこの内燃機関バイクを凌駕しているであろう LS-218 という電動スーパー バイクが今あるんだから。そのインフラがあれば、短時間で充電できて、それだけ行ける距離を 延ばせるのだから。電動バイクはメンテナンスをあまり必要としないし巨額のお金を節約できる はずだ。豊富な資金を持つ世界の企業が電気ビークルに興味を持ち、将来の可能性に注目すれ ば、思ったよりも早く充電インフラが整備されていってもおかしくないと思う。 Richard は、バッテリーレンジの問題が 2,3年で解決するとは考えてない。「多くのバッテリーメーカー と話してきて、彼らが300か400W/kgのバッテリーを開発しようとしていることを知って いる。それは、現時点で入手可能な最良のバッテリーに対し、倍の可動時間、倍のエネルギー密度、 倍の航続距離をもたらす。この数値を目標としているのには他の理由もある。充電サイクルを 伸ばすことが出来るのだ。それからコストを絞ることも必要だ。・・・解決すべき問題は色々 ある。しかし優秀な頭脳と資金がそれらを乗り越えようとすれば、驚くほど速くこんなこと が起きるなんて、ということになるかもしれない。」 の1つだ。Richard は言う。「それについても多くの努力が費やされている。Elon Musk と彼のGigafactory は、キロワット当たり$200未満にすることに成功しつつある。そうなれ ば、200hpのバイクが170か180マイル走ることを可能にする20kWhのバッテリーが$4,000くらい になる。すると状況が変わる。」 50年も経てば、’Petrolheads Anonymous’(内燃機関車両クラブ?) のメンバーがいるに違い ない。そして今なら蒸気機関のことが、きたなくてうるさく、そして時代錯誤的に見える のと同様、ガソリンエンジンの車両が同じように見えることだろう。若い頃はウィリーに興奮していた 2000年代生まれのライダーが口ひげをはやしたコレクターとなり、S1000RR や YZF-R1 がそう いったコレクターのガレージで丁寧にレストアされメンテナンスされていることだろう。 2065年、もしも若者がまだバイクに乗っているのなら、つまり乗ることを許されているの なら、2015年の LS-218 が歴史になっていて欲しい。つまり、レースにおいて内燃機関バイク を打ち負かし公道ライダー達に衝撃を与え、リスペクトを引き出した最初の電動スーパーバイクとして。 正に私自身はその歴史に立ち会おうと地球を半周回ってきたのだ。1秒1秒が貴重だった。 Source:Gizmag
by rocketiiidash
| 2015-04-16 21:27
| 電動バイク
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Comments(2)
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by
vyrus_empire
at 2015-04-20 01:45
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僕がH2Rの試乗記を訳したときの感謝をtalkriverさんにするときが来ましたね(笑)。大変読み応えのある記事でした。ありがとうございます。日本のメディアもこういう記事をどんどん発信して欲しいところです。
筆者氏はかなり電動バイクがお好きのようで。モトGPライダーがこれほどの加速を経験したことはないというぐらいですから、相当な加速なんだろうなと思います。それだけじゃなく、ジャイロ効果がないという事実はもう体験してみるしかないでしょう。といっても、これらが一般化するのにもうそう時間はかからないかもしれませんね。あとは腰の重い日本のメーカーがどこまでやるか。いずれは、サンデーレーサーのトランポにソーラーパネルが設置してあることは珍しくなくなるかも。内燃機関車両クラブ(笑)の誕生も近いですね。 ちなみに、TVゲームの話ではありますが、海外の某メーカーが製作した『RIDE』というバイク板グランツーリスモのようなゲームにLS-218が登場しています。ゲームでモーター音がどのように再現されているのかもちょっと興味あります。
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rocketiiidash at 2015-04-20 19:23
vyrus さん賛同/声援ありがとうございます。
LS-218 なんて限られた数しか製造販売されないでしょうから、こういう記事、貴重ですよね。 ただ、vyrus さんもお気付きのとおり、この記事の筆者はななり電動バイクに入れ込んでるようです。 Gizmag という、いかにも新し物好きなサイトの記事という点、それから この人物のバイク経験と批評者としての力量がいかほどか不確かなことを考えると、この記事はちょっと割り引いて読んだ方が良いだろうという印象を受けました。 それはそれとして、なるほど、充電しながらレースってことは考えられますね。ジャイロ効果が小さいことと巨大トルクの恩恵により、より走りを楽しめるという利点が浸透すればなおさらですね。 あーゲームの LS-218。私も検索で動画がヒットしましたので観てしまいました。一応モータ音のような音が聞こえますが、実物をどれくらい再現しているのでしょう? ゲーム作者が現物の音を聞く機会があったのか疑問ですものね。
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